無意識に行う歯ぎしりやくいしばりのリスクを回避しましょう

無意識に行う歯ぎしりやくいしばりのリスクを回避しましょう

「ブラキシズム」という言葉を聞いたことがありますか? 上下の歯をギリギリとすり合わせたり、カチカチと打ち鳴らす「歯ぎしり」や、グッと噛み合わせたりする「くいしばり」のこと。

ブラキシズムが起こるシーンはさまざまですが、場合によっては自分の体重の5~6倍の負荷がかかるとも言われています。以下のような症状がある方は、一度歯科医院に相談してみるとよいでしょう。

ブラキシズム(歯ぎしり・くいしばり)による悪影響
歯がしみる、歯がすり減る、歯根が折れる(割れる)、歯にヒビが入る、奥歯の詰め物や被せ物が取れる
歯周組織 歯ぐきが下がる、歯周病が重症化する
顎関節 顎関節症(顎関節が痛む、口を開けると痛む、口を開けると音がする)の原因になる、顎関節症が悪化する
全身 頭痛、肩こり、目の奥の痛み、耳鳴り、腰痛、腕のしびれ

このように、お口の中だけではなく全身に悪影響を及ぼしてしまうのが、ブラキシズムの怖いところです。

ブラキシズム(歯ぎしり・くいしばり)の原因
歯ぎしり 精神的ストレス、睡眠障害(睡眠時無呼吸症候群)、噛み合わせ、過度の喫煙や飲酒
くいしばり スポーツ、何かに集中する、力仕事、精神的ストレス、口臭、口呼吸

ブラキシズムは、緊張などの「精神的ストレス」や、スポーツや仕事などに集中するときなどに行うことが多いようです。

スポーツ中のくいしばりに注意!

スポーツ中のくいしばりに注意!

スポーツ中に身体能力を発揮するために無意識にグッと食いしばることがありますが、くいしばりが強すぎるとケガしてしまうこともあります。当院では、スポーツ中のケガ予防や、能力を最大限に発揮させるため、マウスガードを作製しています。マウスガードを噛み締めることで、強い瞬発力や集中力が生み出されます。

なお、マウスガードの装着が義務づけられている競技は、ボクシング、アメリカンフットボール、空手など、装着が推奨されている競技は、レスリング、柔道、体操など数多くあり、野球や格闘技全般・テニス・ゴルフ・剣道など、身近なスポーツを楽しむ時にもマウスガードを装着するとよいでしょう。

マウスガードを歯科医院で作る理由

マウスガードは市販もされていますが、ぴったり合わないケースが多いようです。合わないものを装着していると、口を開けた時に外れたりズレたりするなど、瞬発力や集中力を生み出すためのものが、かえって集中力を欠いてしまうことになります。歯医者でマウスガードを作製すれば、オーダーメイドでぴったりのものが作れるので、そういった心配はありません。

スポーツマウスガード

スポーツマウスガード

スポーツマウスガードを装着することのメリットは、しっかりくいしばることで集中して、身体能力を発揮できることと、ケガの防止です。マウスガードを装着していると、ぶつかった時などの衝撃をやわらげ、歯の破損や顎の骨折などを防ぐことができます。また、激しいスポーツの場合の脳しんとうなどのリスクも少なくなります。

睡眠中の歯ぎしり・くいしばり

睡眠中の歯ぎしり・くいしばり

睡眠中のブラキシズムには次のタイプがあります。

歯ぎしりのタイプ
  • 上下の歯をギリギリとすり合わせる「グラインディング」
  • 上下の歯を「ググツ」と強く力を入れて噛み合わせる「クレンチング」
  • 上下の歯をカチカチッと打ち鳴らす「タッピング」

これらの3タイプのどれかひとつが起こる場合もあれば、複合的に起こる場合もあります。周りの人から指摘された、また、気になる症状があるなどの場合は、歯科医院に相談して対策しましょう。

セルフチェック

周りの人からの指摘や気になる症状がなくても、以下のチェック項目を参考に歯ぎしりやくいしばりをしているか確認できます。

セルフチェック

ナイトガード

上記の歯ぎしりのタイプやセルフチェックを参考にして、睡眠中に歯ぎしりやくいしばりをしていると思う方は、ナイトガードの使用をご検討ください。睡眠中に装着することで歯への負担を減らし、お口とお体の健康を守ることができます。当院はナイトガード作製も行っていますので、お気軽にご相談ください。